投稿日:2024年1月28日 | カテゴリー:会長挨拶 > 新着情報
2024年 チェジュ特別自治道民協会 新年会及び創立30周年記念式典 挨拶文
本日の新年会及び記念式典開催に先立ちまして、本年1月1日に石川県能登半島において震度7の地震があり、多くの方が犠牲になりましたことにつき、衷心より哀悼の意を表します。また、被災された方々と被災地の一日も早い復興をこの場をお借りして皆様とともにお祈りしたいと思います。
本日は、チェジュ特別自治道オ・ヨンフン知事様、チェジュ特別自治道議会キム・ギョンハク議長様、チェジュ特別自治道キム・グアンス教育監様、チェジュ大学キム・イルファン総長様、大韓民国居留民団大阪府本部イ・ウォンチョル団長様、駐大阪韓国総領事館キム・インキュ副総領事様をはじめとする、多くのチェジュ道各機関及び当協会が日頃からお世話になっております関係各団体の皆様おかれましては、公私ご多忙の中、当協会の新年会及び創立30周年記念式典に参席いただき誠に感謝いたします。
改めまして、皆様、新年明けましておめでとうございます!
ヨロブン、セへポッマニパドゥシプシオ!
本年が、本日参席いただきました皆様と、我が愛する故郷チェジュ道にとって輝かしい1年になりますよう祈念いたします。また本年は当協会創立30周年であり、また、かつてチェジュ道~大阪間を往来した君が代丸就航100周年となる記念すべき年となり、本日このような意義深い場で皆様と同じ時間を共有できます事、この上なく光栄に思っています。
私は、2023年12月14日に開催されました当協会の第30回定期総会にておいて会長に就任しました高東林と申します。何卒宜しくお願い致します。私は昨年還暦を迎えましたが、昨今の長寿時代においてはまだまだ若輩者の私が、このような歴史と伝統ある団体の長に就任したことにつき、責任の重大さを実感するとともに、当協会及び故郷チェジュ道の輝かしい未来と発展のために、粉骨砕身努力を重ねていこうという決意を新たにしているところでございます。
二十数年前に私は友人の誘いがあって、どのような団体かわけもわからないまま、当協会青年会に入会したことを昨日のことのように覚えています。当時の青年会の熱過ぎる先輩方、本会の偉大な大先輩方、愛すべき友人や後輩らに恵まれ、非常に有意義な青年会活動を経験し、自分自身がかなり成長したと自負しています。また、青年会卒会後には、本会の役員も歴任させていただく中で、私が協会から受けた恩恵はとてつもなく深く重いものです。
私が当協会の会長という重責を引き受けたのは、私自身がこれまで受けた数々の恩恵に対する恩返しをしたいという強い思いからです。私一人の力では何もできませんので、心強い執行部の仲間とともに会に貢献してまいりたいと思います。
当協会は、かつて大阪において1960年代に創立されました、在日済州経済人協会、在日済州道民会、在日済州道親睦会、在日済州青年会の四団体が、紆余曲折を経て1994年に統合され創立されました。チェジュ出身の在日1世の先輩がたが中心となり、当時の厳しい社会環境の中で、たゆまない努力を重ねられ現在の協会を結成されたことを思うにつけ、在日チェジュ人1世の先人たちの故郷チェジュに対する愛郷心の強さと、4団体創立から数えると約60年という時の流れをあらためて実感すると同時に、これからもこの素晴らしい団体を我々在日チェジュ人らの力で守り、発展させていかなくてはと思っております。
さて、我が愛すべき済州島に目を向けますと、従前から盛んな農業に加え、近年は、国内はもとより、国際的にも大人気を博している観光業を中心にめざましい発展を遂げ、ますます豊かな島になっていく姿を目の当たりにするたび、在日チェジュ人として誇らしく思い、私自身や当協会としても、故郷チェジュのますますの発展に微力ながら貢献してまいりたいと思う次第でございます。また、本日チェジュからこの新年会へお越しの道知事様はじめとする皆様におかれましては、引き続きリーダーシップを発揮していただき、より一層精力的にチェジュ発展のために注力いただきたいと切に願う次第です。
私は、本協会の存在意義を以下のように考えます。
第1は、当協会会員相互の友愛・親睦、第2は、故郷チェジュとの連携・交流の促進、第3は、在日チェジュ人のアイデンティティを持つ次世代の育成、の三つです。
第1の会員相互の友愛・親睦に関しては、年間行われる各事業をより一層充実させ、会員の皆様、特にご高齢になられた大先輩方に喜んでいただけるものにすることを約束いたします。
第2のチェジュ道との連携・交流のさらなる促進に関しては、故郷チェジュ道の皆様の変わらぬご支援を引き続き期待するとともに、当協会からもより積極的にチェジュ道を訪問したり、在日の最新の情報を配信したりすることによってより強い連携ができるものと信じています。
第3の次世代の育成に関してですが、実はこの問題が一番難関と考えています。昔、在日で初めて弁護士になられた金敬徳(キム・キョンドク)先生の書物の中に「在日コリアンがコリアンであり続けるためには不断の努力が必要である。」というような内容の文章があり深く感銘を受けたことがあります。
在日コリアン、在日チェジュ人というアイデンティティを持ち続ける、特に若い世代がそうすることは容易ではなく、何の努力も学びもなしにはとうてい不可能です。あくまでも私見ですが、自身のルーツを明確に把握し理解するということは、すなわち、自身がこれからの未来をどのように、また、有意義に生きていくための大事な指針となると思っています。
当協会としてましは、在日チェジュ人としてのアイデンティティを持った次世代をしっかりと育成するべく、故郷チェジュ道庁や当会青年会とも連携し、様々な事業、イベント、勉強会の開催を推進していこうと思います。
新執行部は今年度、この3つの存在意義を実践するべく最大限の努力をする所存です、引き続き皆様のご指導・ご鞭撻を宜しくお願い致します。
最後になりますが、2024年は辰年ということで、当協会とチェジュ道が龍のごとく天高く飛躍する1年となりますよう、皆様と執行部一同一丸となって邁進するという決意をあらためて心に刻みながら私のあいさつを終わらせていただきます。
テダニ カムサハムニダ!
2024年1月28日
関西済州特別自治道民協会 会長 高東林